Column コラム

夏のマデイラ島

2019.7.31

暑い日が続きますね。
マデイラ島も夏真っ盛り。日本のように湿気は多くないので、カラっとした暑さで過ごしやすいです。リゾート地として有名なマデイラ島は、今、夏のバカンスを楽しむ多くの人で賑わっています。
どんなことをして過ごすか聞いてみると、ビーチにいったり、プールで泳いだり、トレッキングに行ったり、マデイラ島の自然を楽しむ人が多いようです。
マデイラ島は囲を海で囲まれているため(当たり前ですね)、マリンスポーツも盛ん。サーフィン、シュノーケリング、パラセーリングなどなど。また、イルカやクジラが生息しているエリアでもあるので、ドルフィンウォッチングなども楽しめます。マリーナに行くと看板がたくさん出ています。
「イルカが見られるんですか?」と聞いてみるとおばちゃんはすこし困った顔をして、「午前中の船ではイルカはたくさん見られたんですって。だから午後も見られると思うわよ。でも絶対じゃないわよ!」というので、暇つぶしに参加することにしました。

甲板にクッションが敷かれていて好きなところに陣取りました。
ウェルカムドリンクではマデイラワインがふるまわれ、手がべたべたになったところで出発。
船長は双眼鏡を片手にパトロール。空の鳥の様子もチェック。また、ケータイで同業者と連絡を取り合い、イルカ情報を交換していました。
沖合の海の色は、マリーナのあたりの色とは全然違って、紺碧でとても美しい色でした。
振り返ると無数の家がへばりついた見慣れた島が小さくなっていきました。
全然「大航海時代」ではないけれど、陸から離れる心細さを少しだけ感じました。

…全然いないじゃん。しかも日焼け止め忘れた…最悪だ。

ちょうど飽きてきたころに、船が急加速!!
前方にイルカの群れが元気よく泳いでいました。
少しすると別のイルカの群れが、船と並走するように泳ぎにきて、澄んだ水の中をイルカがひょいひょいと泳いでいく様子を見ることができました。
さらに、乗客たちのテンションが上がってきたところで、船が方向転換。
他の会社の船も同じ方向を目指していました。

何がいるのかと思ったら、クジラです!

クジラは悠々と泳ぎ、プシューっと潮を吹いて潜っていきました。
何度か見た後、船は港に戻るルートに。途中、入り江に停泊して、水着を着ていた乗客たちは海に飛び降りて遊んだりしていました。(知っていたら着て来たかった、と思うくらい楽しそうでした!)
なかなか面白い3時間でしたが、日焼け止めを忘れた私は、スカーフでガードできなかった腕に半そでマークがついてしまいました。。。船に乗るときはくれぐれも日焼け止めをお忘れなく。

さて、ブドウ畑では8月の収穫に向けてブドウたちが一生懸命成長しているころです。
この頃は青い空と白い雲、緑色のブドウの木という色鮮やかな景色が広がっていて、本当に美しいです。ブドウもまだ実が大きくなりきれていないのですが、こんな小さい実がやがて大きくなって、収穫されて、ワインになっていくのかと思うと、植物の生命力を感じずにはいられませんでした。
と同時に、ここまで育ててきた農家さんの苦労をを思うと、無事に収穫の時期を迎えてほしいなぁと思いました。
日本は台風やゲリラ豪雨、雹などで、折角育ててきた作物が一瞬にして被害を受けてしまう、というニュースを時々目にしますが、マデイラ島にもそんなことがあるのかな?と思ったり。
農作物を育てて、別の人の手に渡し、その人が製品にしていくというのは色々な人の努力と思いのリレーだなぁ、と思いました。
異常気象の影響も少なからずあるようで、リカルドも今期の収穫を心配していましたが、さて、今年はいかに。