Column コラム

マデイラ樽から生まれたお酒、ふたつ。

2022.6.2

昨日からもう6月になりました。早いですね。
私たちは5月に、とても珍しい商品のリリースを行いました。
『マデイラ&ウイスキーセット』
これは、マデイラワインを熟成させていた樽からマデイラワインを取り出して、その空いた樽にウイスキーを詰めて後熟させたもので、一つの樽からマデイラワインとウイスキーが出来上がり、そしてそれを同時に味わえる、という「世界(たぶん)初」の商品です。
マデイラカスクフィニッシュ、と言われているウイスキーはありますが、その入っていた樽の中身が何であるか、というのが分かっていて、そのオリジンのマデイラワインと一緒に味わえる、というのは、あまり聞いたことがありません。
恐らく多分初めて…?の試みではないかと思います。

気になるウイスキーは?

ウイスキーは、新進気鋭の嘉之助蒸溜所さんのシングルモルト
母体の小正醸造さんの『メローコヅル』の熟成に使用された樽をリチャーした後、36ヵ月熟成。
そのウイスキーを2021年2月にマデイラワインブアル2002年が熟成されていたマデイラカスクへ樽詰めし、11ヵ月熟成しました。
嘉之助蒸溜所さんは、鹿児島県に位置しており、海が近く夏はとても暑くウイスキーの蒸発(エンジェルスシェア)もかなり多いそうです。
訪問した時に思いましたが、その環境がなんとなくマデイラに似ており、その地で造られたウイスキーがこの樽に入るということは、起こるべくして起こった!?と運命のようなものを勝手に感じました。その出来上がったこのマデイラワインカスクフィニッシュは、ほのかに甘い香りと3年とは思えない熟成感があります。

オリジンのマデイラは?

一方、マデイラワインですが、バーベイト社のブアル2002。(※ブアルは中甘口です)これは熟成年数5年以上20年未満のカテゴリー「コリェイタ」ですが、相当な美味しさです。本当はこの樽は20年を迎え「フラスケイラ」になる可能性があったのではないか、と思います。
フレッシュな酸と複雑な熟成香、そして何層も重なるような奥深い味わい。
マデイラワインを飲んで、ウイスキーを飲んでからまたマデイラに戻ると、最初の一口目では気が付かなかったブアル2002年のフルーツ感がフワッと感じられます。そして、今度はウイスキーに加水することで、より一層華やかな香りが生まれ…これは無限ループです!
このように思い思いに楽しまれているお客様の中にはマデイラの美味しさに驚く方が多数いらっしゃいました。
あまり召し上がる機会がないので、驚いた方も多いと思います。
マデイラワインは、ウイスキーとの親和性も高いので、きっとウイスキーLoverの方なら気に入って頂けるのではないでしょうか。
これをきっかけに多くの方に「マデイラワイン」を知っていただければと思います。
クラブマデイラのお店でも一部お取り扱いしております。
数が少ない為、大々的に販売しておりません。(お問い合わせ頂いても販売できません、ごめんなさい!)
ですので、もしこのセットを見かけた際には、是非躊躇なくオーダーしてみてください!