Column コラム

牡蠣とマデイラ、柿とマデイラ

2019.10.25

朝晩、肌寒い日が続いて秋を感じるようになりました。
美味しい秋の味覚がたくさんありますね。秋刀魚、マツタケ、お芋、栗、キノコ!
今回は私の体験談を踏まえて「マデイラと楽しむ秋の味覚」ということでご紹介したいと思います。

先日、「ワインコンプレックスINTERNATIONAL 2019」にて牡蠣に合うワインを選ぶ、オイスターワインコンテストがありました。今年で第3回目、各社から厳選された216本がエントリーされ、全国から集まったオイスターの専門家による厳正なる審査の上、全6部門で51アイテムのワインをオイスターワインとして認定されたそうです。その中でマデイラも選出されました。
選ばれたのは、「バーベイト社 デルヴィーノ レゼルバ5年」です!
このデルヴィーノは第1回から出品しているのですが、第1回では、岩牡蠣賞とベストオイスター賞をダブル受賞の快挙を遂げました。
牡蠣とシャブリ、牡蠣とスパークリング、といった既存のイメージを覆す衝撃的な「マデイラワイン」とのペアリング。
審査員の方からはマデイラと牡蠣の相性の良さに驚いたというコメントが寄せられていました。(当時のFacebookへの投稿はこちら。)
第2回、第3回は「いわがき春香賞」(第2回から創設)を2年連続受賞!
マデイラが受賞してからシェリーも受賞するようになりましたが、「牡蠣と酒精強化ワイン」という楽しみ方も広がりつつあります。
デルヴィーノは、ティンタ・ネグラ80%とセルシアル20%のドライタイプのマデイラですので、牡蠣も塩気の強いしっかりとした味わいの物が合うようです。逆にミルキーなタイプの牡蠣にはヴェルデーリョやブアルなど少し甘さのあるワインを合わせて牡蠣のまろやかさを引き出すのもオススメです。
生牡蠣は意外性があり、面白いペアリングですが、牡蠣のグラタンや、牡蠣フライ、牡蠣の土手鍋などもマデイラと合うでしょう。試したくなった方はこちらから購入可能です。

「かきとマデイラ」は、「牡蠣」だけではなく「柿」もアリ!です。
柿をたくさん頂いて、マデイラと合うかな?と思って試したことがあります。
この時の柿は、まだ硬めでシャクシャクした感じでした。酸味が少しあったので、あえて甘口タイプでトライしてみました。バーベイト、ブランディーズ、ドリヴェイラ、どれも個性があるので好みを探っていくのも楽しいですね。
残った柿はどんどん熟れていき、だいぶ柔らかくなってしまいました。
私は食感のどろっとしたものをあまり好まないので、大量の柿をどうしようか、と思案していましたが、ふと「マデイラ入れてみよう!」という事になりました。
クラブマデイラのメンバーでもある、大塚のLeandroさんによく通っていたのですが、色々話しているうちにそんなことになったのだと思います。

よーく熟れてぷよぷよになりつつある柿のヘタを取って、その中にマデイラワインを静かに注ぎこみます。(あ、でも最初にワイン自体を頂いて、純粋なマデイラの美味しさを堪能するのもお忘れなく。)そこからスプーンで実とワインをすくって口に運びます。

…なんて贅沢。

柿が熟していたので、マデイラワインも熟成年数の高いものを選んだのですが、果物の熟成xマデイラの熟成が掛け合わさった香りや味わいが、果物の酸のフレッシュさ、マデイラの落ち着いた甘みと何とも言えないバランスが絶妙でした。
これ以降、私にとって毎年の「秋の楽しみ」になったことは言うまでもありません。
よく、「メロンxブランデー」とありますがちょっと手が出せない雰囲気ですよね。
柿の場合はお手頃価格で、柿の変化と共にお酒のバリエーションを楽しむことができますので
是非試してみてください。

柿の他にも、栗のお菓子も多いこの季節。モンブランやマロンパイなどと合わせても良いでしょう。栗の渋皮煮もマデイラを合わせることによって、しっとりとした大人のデザートになりますね。
また、サツマイモであれば、スイートポテトはもちろん、大学芋や焼き芋などとも相性ばっちりですので、こちらも豪華なスイーツに早変わりです。
秋の食材とマデイラ、皆さんも自分だけの「お気に入り」を探してみてはいかがでしょうか。